WORLD'S HAPPYEND SUPER GARDEN Vol.2

2010.10.08

 無神論者のこの僕でも運命の神様がイタズラをしたのではないかと思ってしまうような事って意外と結構世の中にはあふれている。

 たとえば岩井俊二という映画監督について。彼の名が広く一般に知られる事となった作品に「打ち上げ花火、上から見るか?下から見るか?」という作品がある。 この作品は現在も続いているテレビ番組『世にも奇妙な物語』の後番組で始まった『if…もしも』というシリーズの一編であった事は広く知られた事実だ。 しかしこのシリーズ。前番組の『世にも奇妙な~』と比べるといかんせん視聴率が悪かった。理由は簡単。当時はまだ野球中継華やかなりし頃であり、時間帯がかぶってコンスタントに番組自体が放送されなかったのだ。(もうこういう事なくなりましたね…) しかも岩井さんの「打ち上げ花火~」という作品自体実は局側の意向をあまりにも無視した作風と内容だったので作られたはいいもののオクラ入りになってしまっていた。

 しかし運命とは分からないもの。ある日の事その日は雨でナイター中継が中止になり、番組が放送されることになった。ストックとして次に放送される話が「誘拐するなら、男の子か?女の子か?」という内容の作品だった。そこから話は思わぬ方向へと進んでいく。なんと番組放送直前に子供の誘拐事件が起こってしまったのだ。もちろん局側は配慮して「誘拐するなら~」の回の放送を自粛。そしてそれに変わるピンチヒッターとして放送されたのが一時はオクラ入りあつかいになっていた「打ち上げ花火~」なのである。ナイターの中止に放送自粛という普通ならありえない神がかり的な二つの幸運が同時に起こり「打ち上げ花火~」は無事放送され、シリーズ中一番の視聴率を獲得。そしてテレビしか監督をした事がない岩井さんに映画の監督しかもらえない賞が与えられる快挙に至る。その後の岩井さんの活躍は周知の通りだ。本当に何かが作用してるとしか思えない見事な幸運の連鎖。

 ただこの話には少し続きがある。反対にオクラ入りになってしまった「誘拐するなら~」の監督がその後どうなったか。彼はその数年後伝説的にヒットするドラマのディレクターをメインでする事になる。そのドラマのタイトルは『踊る大捜査線』。そう、本広克行監督である。

 人生ってやつは生きてみて先に行くまで一体何が起こるかわからない。今回はそんなお話でした。。。